謎だらけ

PM5:47、茶色い毛並みの出巣とほぼ同時刻、待ってましたとばかりに山側からグレーの毛並みの別のモモンガが巣の近くに飛びついた。1匹がぽてっと雪の上に落ちたり、近くのエゾマツに登ったり、入り乱れてあちこち追いかけっこをしていると、いつの間にか…あれ3匹いる?

もう1匹はどこから来たのか。混乱しているうちに茶色い毛並みが巣穴にちょっと入っては、辞め、ちょっと入っては辞めを繰り返す。あとの2匹はまたどこかに飛んでいき、しばらくすると茶色も山側へ飛んでいってしまった。

PM5:59、ほんの10分間の出来事。

交尾が終わると巣穴には1匹か2匹になる。恐らくすでにお祭りは過ぎて、茶色の雌がここで暮らしている?

別の場所から来たのは雄でどちらかが父親か、毎日様子を見に来ているのかな。なんとなく茶色は身体がふっくらと大きく見えるのは気のせいだろうか。

早朝の戻りでも確認できたが、巣穴に頭だけを出し入れする行動は何を意味するのか。

①巣穴の整理(何かを取り出したり入れたりしているようには見えない)

②巣穴の確認(巣穴のなかに何かいる?)

③人間に警戒

うーんどれだろう。その場を離れるべきか、躊躇しているような動きにも見える。繁殖の時期、居心地がよい巣穴なら他のモモンガに盗られることを恐れて離れるのを躊躇することもあるかもしれない。ただそれだと戻りの朝に同じ行動をする理由が分からない。

このままここで子育てをするのか。そもそも祭りは過ぎたのか。なぜ別居しているのか。わざわざ3匹が一度集合するのはなぜなのか。謎が多いこの時期のモモンガ。

SNSでは冬の生き物として写真が沢山上がっているが、もちろん春から夏、秋もエゾモモンガは森で暮らしている。夏毛になっても変わらず愛くるしい表情を見せてくれるだろう。

これから1度目の出産と子育てがあり、夏に2度目の出産がある。一度に平均3匹のこどもが生まれて、子育てが始まると巣穴を頻繁に帰るようなので追跡はさらに難しくなる。それでもモモンガの赤ちゃんをどうしても見てみたい…。

生後約40日で巣穴から出るとすると、出産の時期を見極めることが重要になる。なるべく多くの巣穴を確認しておいて、出産のヒントを探さないといけない。授乳中はヒトと同じで多くの栄養を必要とするため、餌を食べに行く機会が増える。頻度の増加を確認できれば何かわかるかもしれない。

エゾモモンガにとってこれからは大事な時期。もし見かけたら、冬よりも少し距離を取って観察しましょう。

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