
ガイドのリクエストがあり、探し始めたキタキツネですが…今ではもう自分が夢中になって観察しています。
今シーズンは今のところ二つの巣穴、キタキツネの家族たちを見守っています。ちょうど子どもたちの成長が早い家族と遅い家族と、いろんな成長を観察することができて、面白いのです。
子ぎつねたちにはそれぞれ性格があって、いつもカラダの大きい相手にちょっかいをかける子、好んでかどうか分かりませんがいつも一人で居る子、興味津々でヒトに近づく子。毎日見ているとわかります。
親が餌を持ってくると意外なところから飛び出してくるので、いつも巣穴にいるとは限りません。子どもたちに餌をやって、一息ついているとどこからかカラスがやってきて餌を横取りしにきます。親が巣穴に着く前にカラスが目ざとく気がついて先に近づくこともあるので、カラスが騒ぎ始めたらカメラの準備をしておきます。
午前4:00頃、春の優しい陽の光が差し込むトド松の森で、跳んだり跳ねたり噛みついたりしている3匹の子ギツネ。すぐそばの大石の上に座る母親だけがこちらを見て警戒していて、子どもたちは遊びに必死でした。良い光が入るのはやっぱり早朝と夕暮れ、西陽の逆行でキツネを見ると小麦色の毛並みが金色に光るのが美しくて、うまく撮影できないかと試行錯誤です。



お母さんより出現頻度の少ないお父さんはライオンのような立髪でかっこいい姿。どちらの親も帰ってくると、子ぎつねの体を舐めて遊んであげる様子は心に響くものがあります。あちこちでロードキルにあうキツネたちを見かけます、4匹の子どもたちは懸命に生きていくのでしょう。
あっという間に大きくなる子ぎつねたち、予測のできない動きとその日の天候や風、光の具合で常に状況が変わるので飽きることのない魅力があります。ほんのひとときの家族の時間を邪魔しないよう、撮影させてもらいました。
4月から子別れの季節の7月頃までが子ぎつね、キタキツネのガイドシーズンとなりそうです。