森の生活

高さ3〜4m、チャンスは8回。

AM6:30頃、いつもの巣穴で木の幹から数十センチ後ろに置きピン(MFでピントを固定すること)をして、モモンガたちの戻りを待つ。時折、冷たい風が吹きシャッターボタンに当てた右手の体温をあっという間に奪っていった。絞りは開放し、ISO感度を限界まで上げ、シャッタースピードを出来るだけ落とした。すでにチャンスを3回逃している。エゾモモンガの背中の色は木と同化して次にどの木から飛んでくるか見分けるのは困難だった。

予測することは諦め、画角の範囲にだけ集中する。右手の感覚がなくなり、ポケットに入れていた左と交換したとき突然の4匹目帰宅。なんとか反応できたが、ピントがズレていた。MFなんて始めて使うのだ、仕方ない。

5匹目6匹目と同じように失敗が続き、7匹目でようやく映った。

まるで空気のボールを全身で掴むように飛膜を拡げ、ブレーキをかけている。しっかりと爪を出し頭をぶつけないよう着地の衝撃に備えているようだ。

撮影の仕上がりは今の自分にはこれが精一杯。着地のコースがより分かってきたので、次はもっと良くなるだろう。

このブログを書いているいま、外は吹雪に変わっている。モモンガたちはどうしてるだろう。観察を続けていると、この奇妙な集団生活をする隣人に特別な想いを抱くようになった。

エゾモモンガは一生のほとんどを樹上で過ごす。天敵となる猛禽類やキツネ、エゾクロテンなどから身を守るため樹から樹へと飛び移りながら生活する。1本の木が切られるということは、ひとつ道を失うということだろう。このモモンガの森も数キロ先で途絶えている。陸の孤島となった小さな小さな森で過ごすモモンガはこの先いったいどう繁殖すれば良いんだろう。そんなことをふと考えた。

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