真夏のナイトラン①

フキを叩くと湧き出るように虫が飛ぶ、こちら夏真っ盛りの北海道、南富良野町。とはいえ夏至を過ぎると折り返しが始まっており、いつもの道が少しずつ暗くなって夜は少し冷えてきたかも。雨の日は肌寒い日をあったりして、ふっと香る秋の気配。昔からこの匂いを嗅ぐとどうしても寂しくなり人恋しい・・・。

でっかい虹鱒をフライフィッシングで!そんなご希望で札幌からやってきた後輩をガイドした一日も雨上がりのあつ~い夏日。数日前から天気予報を睨みつけてポイントを選んだが読みが甘く、狙った川は未だ増水中。ここは無理せずイブニングまでとっておくことにして、別の河川をご案内。

ここ最近の南富良野は虹鱒の釣りがもう本当に面白い。暑い暑いと言いながら僅かなチャンスを逃さず、然るべき時と場所を選べばマッチョなボディの凄いヤツを釣ることができる。最近のガイドでは連続してそんな状況に恵まれ、今回も何かドラマがあるかもとこっそり期待していた。

水温16℃。こっちの川は思っていたより水の引きが早く、気温と共にぐんぐん上がっている様子。それでも普段のこの時期としては活性も高く、ちゃんと流せばちゃんと出る。#3ロッドにビッグドライでぐんぐん引いてジャンプする虹鱒。

イワナと虹鱒を交互に釣った所でお昼タイム。川岸は草が茂っているので浅瀬の岩にどかっと座り流れの中で奥さんの作ったお弁当をふたりで食べる。足元の水にポケットの中で溶けたチョコを沈め、冷やして固めて食後のおやつに。冷たいコーラを持って来れば良かったと少し後悔した。

こっちの流れをブラインドで流してみてと指示を出して、自分は先の様子をチェック。増水からの減水途中で魚の付き場が変わっているなと感じながら、護岸にぶつかる気になる深みを見つめていると、とぷんっと魚の後頭部がもぐらたたきのように突き出るライズを発見。でっかい頭にふたつの目玉。綺麗に真後ろからライズを見るのが始めてだったので、その光景がハッキリと目に焼き付いている。

リーダーの交換とフライの結び直し、立ち位置と流す場所を二人でシュミレーション。ゲストも緊張感マックスでこれはマズイかもと思っていたら最初の一投でLサイズのウグイをフッキング。このウグイのおかげでライズはこいつだったか〜?!とリラックスできて後の数投で見事に狙い目に的中。しかしギラッと水中で光り、虹鱒だ・・・!と声が出た瞬間、ばらしてしまった。

続く

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