秋ってオトナな雰囲気

今シーズンの釣行日数がおおよそ130日。
3月からの長い期間を自分のフライフィッシングスキルの向上とフィールドのリサーチに時間を使えたのも家族のサポートあってのモノ。給料を生み出すわけでものないのに良くやらせてくれたと思う。
おかげさまで身近なフィールドに関しては解ったことが多く、自分が得たものはかけがえのない財産になっている。種を蒔き、花が咲くのはまだまだ先かもしれないが、ローカルエリアでは誰にも負けないほど釣ってきた自信がある。
鱒の付き場はほとんど頭に入ったし日々更新している。とはいえ1シーズンでは同じ河川の四季を全て見ることはできない、身体はひとつしかないし、他にも使うべき時間が山ほどある。

まだまだ知らないことがあり、キャスティングの技術も下手。ベテランのゲストや諸先輩方のスキルと自分のスキルを比べて落ち込むことが沢山ある。知りたいことだらけのくせに、出来れば人に聞かず自分で見つけ出したいから余計にめんどくさくなる。日々どこかにヒントが無いのか血眼状態。

それでもだいぶ釣れるようになった。
自然をしっかり観察するようになったし、技術に関してはリーダーをどう置くのかを常に考えるようになった。フライパターンは鱒の気まぐれと自然の叡智で人間の範疇を越えるが、キャスティングに関してはどこまで行ってもヒトの問題。
ドリフト、ドリフト、ドリフト・・・。糸をどう置くか、ドライフライをどう流すか、竿の無い日でも水の流れを見ると気がつくといつも考えている。

9月、秋の始まりのサーチパターンはまずはホッパー。
ライズが少ないこの時期の特に新規エリアは地道に探っていくしかありませんが、やみくもに叩き上がるだけじゃダメですね。春でも夏でもなく季節はすでに…繊細で丁寧な大人の秋。魚がいることを知っているかどうか、それがまず大事。
ドライドロッパーの効能も忘れちゃいけません…。

こんなに小さなカメムシもいるんですね。
臭くて楽しいカメムシのシーズン、場所によってはすでに始まっていて晴れた日の気温が上がる短い時間にドキドキするようなライズ。
カメムシを見つけると嬉しくなってデコピンして匂いを嗅いで、ちゃんと臭い!となる。そしてもっと知りたいカメムシのこと。
本格的に飛ぶのはもう少しだけ先?かもしれません。

長いこと悩みの種な60の虹鱒がいるプールで5時間ライズ待ちをしていた時のこと。散発する魚の大、中、小のライズの合間に岸際のミズナラのどんぐりのライズ。風が吹くとぽちゃん、ぽちゃんと落ちるどんぐりのライズサウンドは癒しの極致。心地よいよりはいくらか寒い秋風に吹かれながら温かい緑茶をすすり、待ちぼうけ。結局60にはその日も惨敗し、すごすごと帰宅しましたがあの音をまた聴きに行きたいなと思えるほど。

さて、少ない引き出しとフィールドで天気予報に祈りながら、秋のガイドをしています。
リサーチ7割、ガイド3割の日々は続きますが、当然といえば当然。高いガイド料をいただくのですから、やるなら徹底的に!です。生活のバランスと家族を第一に、リサーチとガイドの比率をひっくり返すのが当面の目標。

そしてもちろん、自然に敬意を、ですね。

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