通勤路が川沿いにあるおかげで、出退勤にハッチを知ることが出来る。5月から6月にかけてのイブニングのハッチは一旦落ち着き、最近はあったりなかったり。
長い小雨が止んだ夕暮れ時のある日、2センチほどのヒゲナガカワトビケラがフロントガラスにぶつかり潰れることなくワイパーに引っかかった。これは、と思い速度を落として家まで持って帰ることに。走りながら観察しているとまだ生きてるようで動き回っている。スピードを落としすぎると飛んでいきそうで、かと言って速くすると風で飛んでしまう。集中して走ること5分で無事に家に到着。ちらっと車内から見るとまだいたので安心して車を降り、ワイパーを見ると・・・いない。車のドアを閉める時に落ちてしまったか。別に持って帰ったとしても標本にするわけでもなく、明るい所でもっとよく見ようというだけなのだが、なかなか立派なヒゲナガで惜しいことをした。
数年前、洪水のあったこの場所も河畔林が出来つつあり、少しずつ以前の姿に戻ろうとしている。善悪は無くありのまま、なるようになるのが自然。自ずから然り。