釣り場へ向かう途中、本流に掛かる橋から見える水面は薄緑色。雪解けの濁りが残っており、不安に思いながらも支流へ到着した。曇り空で風が強く、水温7.5度の朝は想像していたより肌寒い。目立ったライズも無くハッチの様子も見当たらない。それでもいよいよ始まったシーズンに期待を募らせドライフライを結んだ。
ぽつぽつとドライフライに反応はあるものの、やや鈍い。途中鼻先を出すようなモジリを見つけソフトハックルに変えるとアベレージサイズ、30センチほどの虹鱒。
午後から気温が上がり、浅瀬の石の上にフタオカゲロウのダンを見つけてからしばらくするとライズが始まった。
ここ数年のお気に入り、ヒグマのアンダーファーをボディに巻いた#12で素直な鱒たちをテンポよく釣り上げる。
ときどき立ち止まり、焦る気持ちを落ち着かせるためにもその場の観察をしてみる。岩の隙間を緩やかにカーブして流れる泡が、淀みに溜まるネコヤナギの花穂が、足元で転がる石をちょろちょろと這う水生昆虫が、教えてくれることはなんだろう??
早春の川で釣れた一匹はまだ痩せていて、ようやく飛び始めた虫を待ってましたとばかりに追いかけていた。
河畔林に囲まれ、餌の供給が豊富なこの川はいつ行っても安定して、魚に出会える。こんな素晴らしい環境がすぐそこに拡がっているのは本当に有り難く、恵まれていると感じる。
ついつい夢中になり、午後から予定していたかなやま湖のリサーチもほっぽらかして釣り上がってしまった。季節が進み、これからどんどん良くなる北海道のフライフィッシング。それにしても楽しみですね〜。