棚からぼた餅

日没時刻は16:30。

待てど暮らせど、見つけた巣穴にモモンガは顔を出さなかった。オレンジ色の街灯が点灯して、車はヘッドライトをつけている。もう1時間以上、雪の中にひとり突っ立っている。

改めて双眼鏡で巣穴を見ると、やけに綺麗な気がする。気がつけば辺りはほとんど真っ暗になり、そろそろ諦めてまた出直そうと思った。食痕や糞があるなら近くにはいるはずだ。

きっと他に見つけられなかった巣穴があるんだろう。

そのとき視界の端で数メートル先にあった木に何かがふわっと落ちてきた。落ち葉か雪か…??目を凝らすとモモンガがいた。

これが自分で見つけた初めてのモモンガ。肉眼だとかなり薄暗く、写真でも街灯のオレンジの光に照らされているのがわかると思う。

食痕があれば巣穴が外れても待っていれば見れる可能性が高いことが分かった。決まったルートで餌場を回るんだろうか??夜の間、飛び回る姿を想像するのも楽しい。

それにしても、野生動物でここまで可愛い生き物って他にいるだろうか。コロンとしたフォルムは双眼鏡が無くても手のひらで包みたくなる。それでいて飛ぶ時に見せるちょっと不細工で必死な姿のギャップが良い。

こうして、モモンガに夢中になっていくのでした…。

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